北海道新幹線の青函トンネル内の高速走行試験がいよいよ開始されるようです!
高速走行試験が実施されれば、本州と北海道を結ぶ新幹線や貨物列車の走行時間が短縮され、
利便性が大きく向上されることが見込まれます!
今回の記事では、青函トンネル内の高速走行試験についてだけではなく、
青函トンネル開業や北海道新幹線開業の背景などについても焦点を当てていこうと思います!
是非最後までご覧くださいね!
✅本記事の内容
・青函トンネル内の高速走行試験について
・青函トンネルについての概要
・北海道新幹線開業が在来線に及ぼした影響
【2018年9月最新情報】青函トンネルの高速走行試験が開始されました!
青函トンネル内で新幹線の高速走行試験へ #SmartNews #青森 #青函トンネル #高速走行試験 #wacchi https://t.co/kkFVFjF8zy
— ATV青森テレビ報道 (@atv_houdou) August 30, 2018
新幹線「4時間切り」期待膨らむ 青函トンネル高速走行試験:どうしん電子版(北海道新聞)
4時間切ったとしても想定される所要時間は3時間59分。だけれど3時間と4時間とではインパクトが違うんだろうなあ。実際にはほぼ4時間掛かるのを分かっていても。https://t.co/kmEMrF85qx— 堀池 溪(Who cares?) (@souls825) September 3, 2018
予定通り、北海道新幹線の青函トンネル高速走行試験が開始されたようです!
高速走行試験が成功すれば、青函トンネル内の走行速度は160kmまで上がり、
東京〜新函館北斗の所要時間が3時間59分までに短縮されます。
北海道新幹線の青函トンネル内高速走行試験は9月に実施予定!
鉄道運輸機構は2018年7月11日、北海道新幹線の青函トンネル内の高速走行試験を同年9月に実施すると発表しました。
現在の青函トンネルは、北海道新幹線とJR貨物の貨物車両が共用して運行する『青函共用区間』に指定されています。
そのため新幹線は貨物列車と同じトンネル内を走行しているのですが、トンネル内での新幹線と貨物列車のすれ違い時に生じる風圧を考慮し、現在の新幹線トンネル内最高速度は140km/hに制限されています。
このことに対して、2017年12月に実施された『青函共用走行区間等高速化検討ワーキンググループ』の会議では、
・2018年度末までに青函トンネル内での最高時速を160km/hに引き上げること
・2020年の下り線一部時間を対象に210km/hの走行を目標とすること
について取りまとめられました。
高速走行試験はこの目標のために行われ、貨物列車ともすれ違い試験と当時に実施されるようです。
上記のようなニュースが発表されましたが、青函トンネルや北海道新幹線についての知識があまりない方は正直ピンと来ませんよね。
ですので今回の記事では、青函トンネルの歴史や背景などを知識がない方でも理解できるようにまとめてみました!
是非最後までご覧ください(╹◡╹)
そもそも青函トンネルとは?
青函トンネルとは、本州(青森県)と北海道を結ぶ鉄道用の地下海底トンネルです。
現在は当たり前のように使われていましたが、このトンネルができるまではめちゃくちゃ長い歳月がかかったんです。
〜青函トンネルの歴史〜
1954年、津軽海峡で運転されていた青函連絡船の『洞爺丸』が台風の影響で転覆し、乗員乗客合わせて1155人が死亡しました。
この事故をきっかけに、船ではなく鉄道で本州と北海道を繋ぐ、『青函トンネル』の必要性が広く認識されるようになります。
1964年に青函トンネルが建設開始され、24年後の1988年に青函トンネルが開通されました。
前兆は53.85km、工事にはのべ1375万人が投入されました。
24年間の工事は簡単なものではなく、落石事故や作業者との衝突事故、海水の出水事故によって確認されているだけでも34人がトンネル内で死亡しています。
1988年に『JR津軽海峡線』として開業してからは、在来線特急や貨物列車、本州からの寝台特急など数多くの列車を通し、本州と北海道を繋ぐ大きな役割を果たしています。
現在(2018年7月)の青函トンネル走行列車 新幹線と貨物列車のみ!
2016年の新幹線開業以降に青函トンネル内を走行する車両は、
・新幹線車両(E5系)
・貨物牽引用機関車『EH800』
の2種類のみとなっています。
2016年の北海道新幹線開業に際して、青函トンネル内の電圧が、在来線用の交流20000万ボルトから、新幹線用の交流25000ボルトに変更され、在来線特急の乗り入れが不可能になりました。
以前使用されていた青函トンネル乗り入れ用の『EH500型機関車』も交流20000ボルト対応のため、乗り入れができなくなりました。
2016年まで青函トンネル内に乗り入れていた貨物用機関車『EH500』
青函トンネルを通る貨物は年間で約450万トンに登り、その内訳は、食品、衣類、自動車部品など生活を支えるものばかりです。
船などと比較しても天候などに左右されず貨物輸送できるのは非常に魅力的であり、鉄道を利用した貨物輸送を中止することはできません。
そのため、新幹線開業後は新しく開発された青函トンネル走行用の機関車である『EH800』を用いて貨物輸送を行なっています。
青函トンネル用に開発された貨物機関車『EH800』
北海道新幹線開業後の数ヶ月間は『寝台特急カシオペア』用のE26系客車を利用した『カシオペア紀行』というツアー用団体列車が、本州から北海道に乗り入れしていました。
この『カシオペア紀行』の牽引もEH800形機関車が行なっていたのですが、2017年2月27日上野着をもって、E26系客車の北海道への乗り入れも完全に終了しました。
北海道新幹線開業が与えた在来線への影響
2016年の北海道新幹線開業は非常に喜ばしいものでしたが、その影響で数多くの寝台特急が姿を消すことになりました。
電圧が変化した影響により、本州と北海道を結ぶ特急列車、さらには首都圏と北海道を結ぶ歴史ある寝台特急も全て運転を取りやめることになったのです。
北海道新幹線開業にあわせて廃止された『寝台特急北斗星』
同年廃止された『寝台特急カシオペア』 走行区間は北斗星と同じ、上野〜札幌間でした。
同年廃止された『特急つがる』 中学1年生の頃乗車した時の想い出は今でも鮮明に記憶しています。
2016年春、北海道新幹線と共に運転を終了した夜行列車『急行はまなす』
冬になるとその青い車体にはびっしりと雪が付きます。もう見ることができない景色になってしまいました。
まとめ
北海道新幹線の高速走行試験の発表を受けて、今回は青函トンネルの歴史や背景について解説しました。
いかがでしたでしょうか?
青函トンネルが開通してから今に至るまで、様々なことがありました。
新幹線が開通したことによって色々な列車が廃止されて残念な面もありますが、利便性の向上のためには止むを得ない選択であると思います。
今回の高速試験が成功してさらに速度が上がれば、北海道新幹線の需要はますます増えていくでしょう。
今後の動向に目が離せませんね!
最後までご覧くださりありがとうございました。